はじめに:CSSをもっと便利に!Sassとは?
Webサイトのデザインを司るCSS。しかし、規模が大きくなるにつれて、コードが複雑になり、管理が難しくなるという課題があります。
そこで登場するのが Sass です。
Sassは、CSSをより便利に書くことができる、 CSSの拡張言語 です。
Sassを使うことで、
- 変数を使える
- 関数を使える
- 計算ができる
- ファイルの分割ができる
など、多くのメリットを得られます。
Sassは、CSSをより簡潔に、そして効率的に書くための強力なツールと言えるでしょう。
Sassには2つの記法がある?!
Sassには、大きく分けて 2つの記法 が存在します。
- Sass記法(インデント記法)
- SCSS記法
この2つの記法は、どちらもSassの機能を使うことができますが、 文法 が異なります。
そのため、どちらの記法を使うかによって、コードの書き方が変わってきます。
では、それぞれの記法について、詳しく見ていきましょう。
Sass記法とは?
Sass記法は、Sassが初期に採用していた記法で、 インデント記法 とも呼ばれます。
Sass記法の特徴は、そのシンプルさにあります。
CSSのように波括弧 {}
やセミコロン ;
を使う必要がなく、インデントを使ってコードの構造を表現します。
Sass記法の特徴
- インデントを使ってコードブロックを表現
- 波括弧
{}
やセミコロン;
を使用しない - シンプルで読みやすいコードを記述できる
一見すると、従来のCSSとは全く異なるように見えるため、戸惑う方もいるかもしれません。
しかし、慣れると、そのシンプルさで、非常に効率的にコードを書くことができます。
SCSS記法とは?
SCSS記法は、 Sass CSS を略したもので、Sassの後に登場した記法です。
SCSS記法は、従来のCSSの文法を ほぼそのまま 継承しています。
そのため、CSSに慣れている方であれば、SCSS記法の方がスムーズに学習を進めることができるでしょう。
SCSS記法の特徴
- CSSの文法とほぼ同じ
- 波括弧
{}
やセミコロン;
を使用 - CSSから移行しやすい
SCSS記法は、CSSとの互換性を重視しているため、既存のCSSファイルに部分的にSassの機能を導入したい場合に適しています。
結局Sass記法とSCSS記法どっちを使うべき?
結論としては、 どちらの記法にもそれぞれのメリットがある ため、一概にどちらが良いとは言えません。
それぞれのメリットを踏まえ、 開発スタイルやプロジェクトの要件に合わせて 選択するのが良いでしょう。
Sass記法を選ぶメリット
- シンプルで無駄のないコードを記述できる
- インデントによる構造化で、可読性が向上する
- 学習コストは低め
SCSS記法を選ぶメリット
- CSSとの互換性が高く、移行がスムーズ
- CSSに慣れている方にとっては学習コストが低い
- 多くのSassユーザーに利用されているため、情報収集が容易
まとめ
この記事では、Sass記法とSCSS記法の違いについて解説しました。
どちらの記法にもメリットとデメリットがあり、どちらが優れているとは一概には言えません。
ご自身の開発スタイルやプロジェクトの状況に合わせて、最適な方を選択してください。
Sassを導入することで、CSS開発をより効率的に、そして楽しく進めることができるようになるでしょう。
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